2014年に作った「健康に役立つ栄養学・効能」カテゴリーを充実したくなり、新たに”ぶどうの種類と栄養・健康効果”ページを追加しました。
このカテゴリーの趣旨は、私自身がそれぞれの食品・食材について詳しく学びたいことと・そのページを閲覧された際、参考になればといったところです。ページとページの連携を深め・健康についてより学べるようなサイトに出来ればと考えています。
ぶどうに含まれる栄養成分
・ぶどう糖
・果糖
・ポリフェノール
・ビタミンB、C、E
・豊富なミネラル
ブドウ糖・果糖
甘味と果汁たっぷりのぶどうは、果糖・ブドウ糖などの糖質が主成分。ブドウ糖はとても吸収されやすく・疲労時にとるとすぐにエネルギーに変換できる。これらは代謝をスムーズにし最短時間で細胞エネルギーになる。
果糖(フルクトース)は、果汁や果物や花のみつなどに多く・糖類の中では最も甘みが強い成分。ブドウ糖(グルコース)は、穀類や果物に多く含まれ栄養学上最も重要な糖質。
ポリフェノール
日本ではぶどうを果実そのまま食べる習慣ですが…ヨーロッパではぶどうと言えばワイン(多分?)。ワインの色をつける皮や種には抗酸化作用のあるポリフェノールの一種アントシアニンが豊富。※日本:生産量の8割が生食用、ヨーロッパ系:8割が醸造用
ポリフェノールは、活性酸素の発生を抑え、発がんや動脈硬化の原因となるLDLコレステロールの酸化を防ぐ。活性酵素を取り除き老化を防ぐ効果、視力回復や肝機能の向上も期待できる。
長寿を伸ばすとされる「サーチレイン遺伝子(長寿遺伝子)」を活性化する効果もあるとされる。
例えば、フランス人はチーズやフォアグラなどの高脂肪食を食べるので心疾患リスクが高いのに心筋梗塞での死亡率はヨーロッパ諸国で最も低い。これは、赤ワインに含まれるポリフェノールがLDLコレステロールの酸化を抑えてるからと考えられている。
ポリフェノールは水に溶けやすい形で含まれていることから吸収されやすく・摂ってから30分後には効果が出始めるという。一方、即効性はありますが効果が長続きしない。
日々ポリフェノールを含む野菜や果物を摂ることで常に作用を得ることができる。
ビタミン系B・C・E、ミネラルも豊富
ぶどうは、ビタミン系(B・C・E)の他…鉄、カルシウム、マグネシウム、ヨウ素などのミネラルも豊富に含まれている。
カリウムは、ナトリウム(塩分)を体外に排出させて血圧を安定させる。高血圧の予防には、カリウムを十分に摂ってナトリウムの排出を促すことが大切。カリウム1に対してナトリウムを2以下にするとバランスが摂れる。
ビタミンBやEは抗酸化作用をもつ成分。マグネシウムは、骨の成分として重要なほか体内の代謝をサポート。神経の興奮を抑えたり、血管を広げて血圧を下げる働きもある。カルシウムは、丈夫な骨や歯を作り筋肉と神経の働きを助ける。
参考:その他ポリフェノール
- カカオマスポリフェノール(ココアなど):アレルギー抑制、疲労回復
- ルチン(蕎麦):血管強化、血圧降下
- フェルラ酸(玄米など):殺菌作用、虫歯、口臭予防
- イソフラボン(大豆):女性ホルモンのバランス調整、冷え症改善
- ショウガオール(生姜):殺菌作用、胃液分解の促進
ぶどうの栄養成分表
食品成分表 | 可食部100gあたり |
---|---|
エネルギー | 59kcal |
水分 | 83.5g |
たんぱく質 | 0.4g |
脂質 | 0.1g |
炭水化物 | 15.7g |
カリウム | 6mg |
カルシウム | 6mg |
マグネシウム | 6mg |
リン | 15mg |
鉄 | 0.1mg |
ビタミンB1 | 0.04mg |
ビタミンB2 | 0.01mg |
ビタミンB6 | 0.04mg |
ビタミンC | 2mg |
食物繊維総量 | 0.5g |
ぶどうの種類一覧
種類 | 特長 |
---|---|
巨峰 | 多汁で甘みたっぷりの国内生産ナンバーワンの黒皮ぶどう。近年種無し巨峰も増えている。 |
デラウェア | 果汁たっぷりで糖度が高く種無しのぶどう。良くスーパーで見かける小粒品種。 |
ピオーネ | 巨峰×カノンホールマスカット。マスカットのような風味。種無しはニューピオーネとも呼ばれる。 |
ナイアガラ | コンコード×キャサディ。香りが良くワインやジュースの原料としても使われる。 |
ゴルビー | 大粒で丸く紅色の果実。すっきりとした甘さで種無し品種。 |
ネオ・マスカット | マスカットオブアレキサンドリアと甲州三尺のかけ合わせ品種。糖度が高めで多汁で上品な香り。 |
レディフィンガー | 果粒が細長く先端が曲がっている品種。爽やかな味わいで歯ごたえもよい。 |
マニキュアフィンガー | ユニコーン×バラディ2号。果実の先端が赤く色づくのが特徴。酸味と甘みのバランスが良い。 |
スチューベン | やや小粒の黒皮ぶどう。糖度が高く濃厚で甘い。 |
甲斐路 | 山梨県産の紅色マスカット系の品種。上品な甘さとみずみずしさが特徴で贈答品として人気。 |
レッドグローブ | かなり大粒で果肉は固め。皮ごと食べられるのが特徴のぶどう。 |
ヒムロット | 皮が薄く種がないのでそのまま食べられる。 |
ロザリオビアンコ | マスカットオブアレキサンドリア×ロザキ。やや細長で大粒で皮ごと食べられるのが特徴。上品な甘みで高級品種。 |
山ぶどう | 甘みも酸味も強い。小粒で果汁は少なめ。栄養成分が豊富でワインやジュースに加工される品種。 |
ぶどうの保存方法・その他
・保存方法は、ビニール袋に入れ・冷蔵庫の野菜室で2~3日。冷やしすぎると甘みが落ちる。
・ぶどうの皮につく白い粉は、プルームと言う表面を保護する物質。きれいに粉が付いているものを選択したほうが良いらしい。
おわりに…
ぶどうは、果糖やぶどう糖のパワーで疲労回復が早いことが改めて確認できました。抗酸化作用のあるポリフェノールは、老化を防ぐ効果や視力の回復、肝機能の期待ができることが学べました。
がん予防や美肌効果、血圧安定、代謝の向上、食欲増進など凄い効能がいっぱいです。私が大好きなヨーグルトと組み合わせ上手に取り入れたいと改めて実感した次第です。
このページでは「ぶどう」についてもっと学べるように加筆していきます。
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